手のひらのうえで移り変わる
Date : 2011/02/22 Tue

まずは前開催「夜のスケッチ●6」が
日曜日で無事に終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございます〜!

ストロボ照射のまぶしい夜も、長時間露光で輝く夜も、
いずれも人間の視覚では捉えられない、
写真ならではの表現世界だと感じます。

光と影があるから夜の世界になる。
明るい場所では見えてしまう余分なモノを
闇の中へ消してしまえるのも
夜の写真の面白さかもしれませんね。

夜のスケッチの表裏一体企画?として、
4月には「光と、影」も開催しますので、
夜の写真をだしそびれた方、ぜひチャレンジしてください!

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さて、本日からは「手にとる写真展●5」が始まります。
写真の束を1枚1枚手にとって見ていくという、
「鑑賞スタイル」をテーマにした企画展です。

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かなり実験的な展示として2007年からスタートしまして、
当初は「なんでこんな見せ方やねん!」と文句を言われたりしながらも
最近ではすっかり定着して、アビィの名物企画になりました。

毎年、なにかキラリと光る感性の作品が現れるこの展示ですが、
今年はストレートに写真として見せるスタイルの作品が多いです。

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通常の写真展示と写真スライドショーの中間のような、
次にどんな写真が現れるのだろうかとワクワクする気持ちと、
写真を見せる順番が観る側に委ねられる試みの面白さを
お楽しみいただければと思います!

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日曜日までの開催となっております!
お見逃しなく〜!
展覧会のこと
SNAP SHOT magazine 創刊!
Date : 2011/02/19 Sat

昨年、惜しまれつつも休刊したフィルムカメラ雑誌「snap!」
ホルガ会特集や吹雪大樹ロングインタビュー掲載などで
とてもお世話になっていたので、休刊が残念だったのですが・・・・

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なんと!本日2月19日!
新しく「SNAP SHOT magazine」となって
エイ出版から創刊されました〜!

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名物ヘンシューチョー・鈴木文彦さんの
文章書きすぎ誌面の充実ぶり(笑)はそのままに、
美しいビジュアルと豊富な図解で
フィルムカメラとその表現をより深〜く解説!

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現行カラーネガフィルム全銘柄レビューや
自宅モノクロ現像入門など、
創刊号からマニアックな記事が早速山盛り!

お買い求めは全国の書店にて!
アマゾンでも取扱中です〜
そのほかの話
吹雪手帖その102「2011年個展への道(3)」
Date : 2011/02/16 Wed

吹雪手帖その102
「2011年個展への道(3)」

吹雪大樹写真展「ユージュアル_エブリデイ」の進捗は、
現在もなお撮影とスキャンを続行中。。。

 >撮影したフィルム:125本(2000カット)
 >スキャンしたネガ:112本

普通の人ならデジカメでも1年かかって撮らない枚数に(笑)
もちろんまだまだ増えます(汗)

今までの個展と今回が大きく違うところは、
いままでやらなかった「645判・横位置」で撮っているということです。

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2006年の個展「素晴らしき世界」から
僕はホルガのスタンダードである6x6判をやめて
645判縦位置での制作に専念しています。

645判で撮る理由は書き始めると長いのですが、
いちばんの目的は「ホルガ特有のノスタルジック感の軽減」です。

ホルガレンズの特長である周辺のボケ・流れ・ケラレが
6x6判だと顕著に現れすぎるのがイヤで、
645判にして両サイドを削ってしまおうということなのです。

「じゃあ、なんでホルガを使うの?」ということなんですが、
ホルガ写真に共通した「なにか懐かしい感じ」という
一方通行なイメージを自分の作品から拭い去るための方法なんです。

もちろん645判にしてもけっこうレンズの特長が残ります。

でも、ホルガの645判はカメラを正位置で構えると、
(多くの中判カメラがそうであるように)縦位置の写真になります。

人間の眼というのは左右の方向には注意がいきやすいですが
上下の方向にはさほどそれが働きません。

そのため、ホルガレンズの特長ばかりが目立つことなく、
しかし隠し味的に、後から効くボディブロー的に、
ホルガであることが必要である写真になります。

もちろんこれまでも645判の横位置で撮った事もありますが、
左右に現れる「ノスタルジック感」が気になって全部ボツ。
縦位置の写真と雰囲気や空気感が合わないんですよね。

そういった理由で昨年の個展では横位置の質問があっても
「それはやらない」と言っていたのですが、この変わり様(笑)

実は今までさんざん縦位置で作品を発表していてナンですが、
僕、元は映像制作の人間なのでホントは縦位置が苦手なんです。
当たり前ですがテレビや映画は横位置ばっかり(笑)
横位置の世界で基礎を考えてきたので縦はどうも・・・なんです。

映画は作者が決めた時間ごとに1つ1つのカットが流れ去ります。
1つのカットの中で注視させたいものは多く盛り込めない。
その代わりに、次々とカットを変えて観客に判断させます。

しかし映画のようにたくさんのカットを
写真集や写真展で使うわけにはいかないし、
そもそも写真を見る時間軸は観客が決めることなのです。
10枚を10秒間で見てもいいし、10分間で見てもいい。

なので、縦位置よりも断定感の薄い、
客観的に見てもらえる横位置の世界で、
観る人の思考をじっくりと張り巡らせてもらえたら・・・

そういう画作りを心がけ、構図にも注意し、
左右に現れるボケや流れに気よつけつつ。。。

ノスタルジックに丸々おんぶされた写真を撮らぬよう注意して
日々作品撮影に励んでおります。

懐かしい雰囲気の写真を撮りたいとか、
ホルガの効果で現在を過去のように見せたいとか、
もう僕はそういうことがしたいんじゃなくて、
ホルガで今の自分が生きている事を撮って、
そこから自分のストーリーを表したい。

もちろん、どう感じるかは観る人が決めることであるわけですが。
実際、去年までの作品と、表面的な見た目はそんなに変わらないかもしれない。
けど、僕はそう思って作りたいな、、、と。

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撮影は続行中ですが、セレクトとレタッチも並行して進めています。
去年の秋に、僕の身に降り掛かった災いのような事も
「ユージュアル_エブリデイ」の世界に影響を与えた気がします。

そのあたりは次回にでも。。。
吹雪手帖 > 2011年個展への道
黒い絵の具で描く光
Date : 2011/02/15 Tue

まずは前開催・岡嘉太郎写真展「Flat Fantasy*」が
日曜日で無事に終了致しました。
ご来場頂いた皆様、まことにありがとうございます。

学生時代から結婚まで。
4年間で撮り貯めた沢山の写真の中から
1つ1つ丁寧にスキャンされ、色を整えられた写真たち。

いっけん穏やかな中にも強いまなざしが感じられ、
たんにいま流行っている作風に乗っかっただけではない、
岡さんならではの「自分のいる世界を眺める視線」が
心地よく漂う展示空間だったと思います。

搬出の時には「年に1回は個展できたらいいな〜」と、
頼もしい発言も飛び出した岡さん。

日常を舞台に作品をつくるスタイルだからこそ、
つねに目の前の世界と向き合う緊張感を持続しつつ、
その年々の「自分」を展示で示す事ができるのだと思います。

これからの活躍が楽しみな個展作家が誕生した!と僕は感じます。
みなさんも、岡さんの今後の作品にぜひご注目ください!


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さて、本日からは「夜のスケッチ●6」を開催します。
毎年、少人数ながらも秀作が揃う名企画!
数あるアビィ企画展の中でも長く続いているテーマです。

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今年は「夜のスケッチ」としては過去最高となる、
13名の作家たちの「夜」が集まりました。

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静かな夜、美しい夜、不可思議な夜、妖しい夜・・・
いろいろな「夜の風景」の面白さをお楽しみください!

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日曜日までの開催となっております。
お見逃しなく〜!
展覧会のこと
Flat Fantasy* ポストカードブック入荷!
Date : 2011/02/10 Thu

岡嘉太郎写真展「Flat Fantasy*」好評開催中です〜!

そして本日から、個展開催を記念して制作された
ポストカードブックを販売開始します。

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さきほど、作者ご本人が出来たてホヤホヤを持ってきて頂きました!

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展示作品48枚からの選りすぐり+追加写真で構成した30ページ!
1部1000円・限定21冊となっておりますよ〜!
購入希望の方はお早めに〜!
(取り置き希望の方はお電話にて 06-6261-7383 )
展覧会のこと