吹雪手帖その15
Date : 2007/05/07 Mon

吹雪手帖その15
「個展を終えて」

吹雪大樹ホルガ新作個展「日々は光にあふれている」
おかげさまで無事に最終日を終えました。

ギャラリー業界にとってはGWという閑散期にも関わらず
180名ものご来場をいただきありがとうございます!
閑散期どころか、通常の時よりもハイペースでした。
連休のご予定をいろいろやり繰りして
駆けつけていただいた皆様に
感謝の気持ちでイッパイです。

僕にとっては今回が通算で8回目の個展。
昔は年に2回も3回も個展をしたこともあります。
僕にとって個展を開くことは当たり前でした。

アビィをはじめる以前は、
ギャラリーさん側からオファーを受けて。
アビィをオープンしてからは
ホルガエキスポの連動企画として。

しかし今年の個展を開催した原動力は
そのどちらでもなく、
ある意味で「はじめての個展」と呼んで
いいものだったのかもしれません。

ギャラリーの人間ですので、
当然のごとく会期中の全時間在廊して、
来て頂いた方とも、時間の短い長いはあっても
できる限りお話をして、想いを伝えました。

100%完璧に伝わることは不可能だけど、
何か1つでも持って帰ってもらえたら、嬉しい。
何か1つでもやってみようと思ってくれたら、万歳。
何か1つでも気づいてもらえたら、最高。

毎日の中にあるステキなことにどれぐらい気付けるか、
そういう想いが伝わったのか、1時間、もっとそれ以上、
椅子に座ってじっくりと写真をご覧いただいた方も。
きっと作者が観た以上に観ていただきました。
感無量です!!

今更ながら、個展ってこんなに楽しかったんだ!
というのが自分自身でいちばん驚いたことです。
まるで、皆さんに気づかせてもらったようなものです。

ほんとうにありがとうございました!

さて、話は変わりますが、
質問も多かったので。。。

僕は表現の手段として、たまたま「ホルガの写真」
というものに行き着いてしまいました。

デジタル全盛のこの時代、フォトショップで加工すれば
ホルガっぽい写真なんてすぐに作れます。

けれど、写真を油絵風に加工した画像が
けっして絵画とは認められないように、
シャッターを押した時の想いが
ホルガを通じてフィルムに伝わっていることが
まず重要だと思うのです。

しかしその一方で、僕のホルガ作品が
世間一般の「ホルガらしい写真」という認識から
かけ離れていっていることも事実です。

とは言うものの、僕が個展のために使っているホルガは
まともな写りになるような改造をまったく加えていない、
純粋に買ったままの状態のものなのです。
フォギーフィルターをつけて645枠にしただけ。

ホルガっぽいってなんだろう?
ホルガらしさってなんだろう?

まだまだ答えは出さずに、
あと50年ぐらい楽しみたいと思います。
毎日毎時毎分毎秒がシャッターチャンスなのですから。。。
て、ブローニーフィルム、いつまであるのかな・・・(笑)
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その14
Date : 2007/04/27 Fri

吹雪手帖その14
「作る・造る・創る」

さあ〜泣いても笑ってもモラしても、
個展の搬入まであと3日を切りました〜!

展示物はすでに出来上がったので
あとは個展風景を思考していきます!

いろんな資料をひっくりかえして
ああでもない、こうでもない。。。






あ、イロイロひらめいた!
(僕はどうやら安産タイプです。。。)

資材を漁ると出て来たのは長さ96センチの厚い板。
かつて事務スペースで棚板として使っていて、
年末の改修工事で撤去した物です。

20070427-1.jpg
さっそく図面を書きます。非常に判りやすい・・・(笑)

今回は板がゴツイので電気ノコギリでダダダと3つに切断。
20070427-2.jpg
ネジを締めても割れないように、ドリルで下穴を空けます。

20070427-3.jpg
てなわけで、台が完成!
でもこのままじゃショボいです。

ニスを塗ります。A1パネルの側面に塗ったのと同じものです。
20070427-4.jpg
グッと感じが良くなりました。
しかし、しかし!まだ何か足りない!
そうです、なんだか真新しすぎる〜!

目の粗い紙ヤスリで塗ったばかりのニスを削り取ります。
20070427-5.jpg
塗装が薄くなったり、角がハゲたり、丸まったり、
まるで長年使い込んだかのような風合いに変身しました。

ちなみに、着想から完成まで1時間!昨日の朝に仕上げました。
これをどう使うかはお楽しみに〜!って、台ですけど。

雰囲気作りのためのアイテムもいろいろと用意。
まだまだ作ります!最後の追い込みですね〜
20070427-6.jpg
設営作業をスムーズにするために、
20分の1縮尺で作った展示計画データを印刷して
相対的な位置をミリで書き込んでいきます。
これで万全!

まだまだ準備はありますが、
今年の個展に関する道のりのオハナシは
ここでいったんオシマイ!ということにします。
この続きはギャラリー・アビィにて!

吹雪大樹ホルガ新作個展
「日々は光にあふれている」
2007.5.1 - 5.6 / PM12:00 - PM7:00

ご期待くださいませ〜
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その13
Date : 2007/04/26 Thu

吹雪手帖その13
「持ち帰ってもらうもの」

20070426-1.jpg
これと、

20070426-2.jpg
これと、

20070426-3.jpg
これで、

20070426-4.jpg
販売用作品集パッケージの出来上がり〜!

昨年の「素晴らしき世界」でも好評だったCD−ROM作品集を
今年の個展でも作ることにしました。

もともと今回の販売用作品集は、
オフセット印刷・オールカラー・16ページ・100部を
印刷代金4800円で作る秘策を練っており、
入稿用データもすでに完成していたのですが
個展準備を進めていくうちに、
今回の展示が昨年からの純粋な続編となっていることを感じて、
昨年とまったく同じスタイルの作品集をつくることに変更したのです。

使っている材料は、アビィの日々の業務の中で
なにげなく使っている紙の類いです。

1つ1つは何でもなくても組み合わせるとちょっといいカンジに。。。
そういうのがアビィらしさじゃないかな、と思います。

中味はCD−ROMによるFlashムービーです。BGMつき。
ですので閲覧にはパソコンが必要です。

なぜ、紙の作品集ではないのか?と昨年もよく聞かれました。
その理由はこのCDを実際に再生してご覧頂ければ判ると思います。
写真から、日々の光を感じて欲しい、と思います。

展示物は昨日の作業ですべて完成しましたので
あとは会場内の工夫をいろいろと考えています。
個展は壁に写真貼って終わり、ってワケではありません。
むしろ、壁以外の部分が。
ギャラリーという施設の制約の中で
自分らしい空間に染めなければなりません。

どういうふうにアビィの空間を使えばいいのか?

その見本となるようなアイデアを
残りの時間で練りたいと思います!
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その12
Date : 2007/04/25 Wed

吹雪手帖その12
「特大を仕上げる」

さあさあ、個展の搬入まで1週間を切りましたッ!
僕は夏休みの宿題は8月31日にやるタイプですが
展示の準備はいつも先に終わらせるタイプなんです。

しかし、おかげさまで今年はいろいろと忙しく
1週間前だというのに全部完成していません。
異常事態だ〜〜〜〜〜!!
(でもヒマなのより1000000000倍嬉しい!)

先日の月曜日、ギャラリー巡りをする合間に
特大パネルの側面に貼る板をニスで塗装しました。

20070425-1.jpg
これが塗る前。
ニスを塗る手間を省こうと思って濃い色の材木を用意したんですが
やはり木肌なままはちょっとショボいなぁと思い直して、塗ることに!

20070425-2.jpg
で、塗ったあと。写真では判りませんネ・・・(汗)
しかし表面のツヤがいいカンジになってグレードアップ!!してます。

で、今日は早起きして開店前にガッツリ作業しました!

20070425-3.jpg
まず板を必要な寸法にカットします。板の厚みは3ミリあるのですが
ノコギリを引いたら割れちゃいそうなので、カッターで切ります。
指先の力でグイグイと!

20070425-4.jpg
しばし格闘し、切断完了!指を切断しないように・・・

20070425-5.jpg
廊下に作業台を出して、パネルの側面に板を貼付けていきます。
ネジの跡を出したくないので、強力両面テープと木工ボンドの合わせ技!
貼り合わせがズレると、枠がガタピシャになるので、
そっとくっつけて仮止めしつつ位置を微調節・・・

20070425-6.jpg
割とカンタンに1面完了。。。あとはこの繰り返し!

てなカンジで最大の難関?特大パネルが完成しました。
全体像は会場に来てのお楽しみ〜!ってことで!
(ほとんどバレてますけど・・・)

さてさて、これにて展示物がすべて完成しました!
時間がもう少し残っていますので、
当初の計画から途中で断念したことを準備できそうです。

もう少し頑張るゾー!
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その11
Date : 2007/04/20 Fri

吹雪手帖その11
「重ねる」

昨日、無事にハレパネを貼ったわけですが、
このハレパネを貼付ける木製パネルも買ってあります。

20070420-1.jpg
しかし、狭い事務スペースの中にA1サイズのものが2つもあると
狭くて狭くて仕方ないので(保管中に損傷させちゃいそう!)
急遽、ハレパネを木製パネルに貼る所まで作業しました。
ギャラリーの営業が終わってからの残業です〜

20070420-2.jpg
ヨッコラセと木製パネルにハレパネを重ねてみます。
事前の採寸では同じ寸法のはずでしたが、
どうもハレパネのほうが2ミリほど大きい・・・
もしくは木製パネルが2ミリほど小さい・・・
このままでは不格好なので、ハレパネの寸法を調整します。

20070420-3.jpg
スライスごぼうみたいな白いのが調整で切り取ったハレパネ!
各辺を1ミリぐらいずつ切って短くしては、
木製パネルに乗っけて確認します。
まあ、ミリ単位なんで、切るっていうか、スライスするカンジです。

結果的にハレパネが木製パネルよりほんの少し小さくなるように、
3ミリほど縮めました。

木製パネルとハレパネを貼り合わせる方法ですが、
強力両面テープやボンドでガッチリくっつけると、
木製パネルやハレパネに歪みが生じた場合に
反り返って変形したり剥がれ落ちる可能性がありそうです。

また、何か変更が生じた場合にとりあえず剥がせるように
ネリケシで仮止めすることにしました。
20070420-4.jpg

これが意外にガッチリと固定できたので、このまま採用〜♪
少々歪みが出ても、ネリケシが伸びて、カタチは保持してくれそうです。
20070420-5.jpg

側面は木の板を切って隠しつつ展示物の厚みを出す方法で仕上げます。

実は事前に木の板をニスで塗装していたんですが、
どうも板が薄すぎたみたいで、ニスの乾燥とともにエライ歪んでしまい、
使い物にならない事態になっております・・・買い直しだ〜

とりあえず、特大パネルのヤマ場は過ぎました。
あとはだいぶんラクですわ〜もうほとんど準備完了かも!
吹雪手帖 > 2007年個展への道