廃墟空間の魔力を感じる
Date : 2010/07/13 Tue

まずは前開催「ぼく三昧」が日曜日で無事に終了いたしました。
作者・岩堀くみ子さんの初個展に多数のご来場をいただき
まことにありがとうございました!

無光沢バライタという、ちょっと手間の掛かる印画紙に
甥っ子の成長記録を丹念に愛情を込めて描いた作者の気持ちが
ストレートに伝わって、ほんとに気持ちのいい展覧会でした。

愛する人を撮った写真だからこそ、
自分の手でイチから作り出す暗室プリントで
作者の気持ちも一緒に焼き付けたような、
この先もっと長い時間が経ったあとに見返せば、
いかにその愛情が深いものであったかを
きっと判ってもらえるタイムカプセルのような作品かも、
というように僕は感じ、暖かな気持ちになりました。

自分が好きなものを愛情を込めて撮ること・・・
ほんとにこれは何を撮るにしても、写真をすることの基本です。
作者の岩堀さんにはこれからも変わらずに、
自分の愛しいものを愛しいままに表現することを続けてほしいと思います。

ほんとにいい展示を見させてもらえました!
みなさんも、自分の好きな人の写真、たくさん撮ってください!

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さて、本日からはガラッとギャラリーの雰囲気が変わりまして、
毎年定番の廃墟写真展「廃景●7」がはじまります。

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アビィ企画展の元祖である廃景もおかげさまでついに7回目の開催です!
今年も9名の作家による廃墟空間の魔力をお楽しみください!

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僕は、廃墟写真は風景写真の究極的形態であると考えています。
廃墟に赴き、そこで何を見て、何を撮って、何を伝えるのか?
一時期の廃墟ブームもすっかり落ち着いてきたこともあって、
ほんとうに良い作品がいま残っているのではないか、そう感じます。

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照明も暗めで、BGMもちょっとコワめで、
お化け屋敷が苦手な人はちょっと入りづらいかもしれませんが(笑)
そこで待っているのはなかなか見ることのできない廃墟世界の色彩美!

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出展作家さんからの差し入れで「軍艦島キャラメル」もあります。
炭坑ということだけあって、炭入りのキャラメルだそうです(笑)

日曜日までの開催です。みなさま、お見逃しなく!!
展覧会のこと