Date : 2011/07/14 Thu
吹雪手帖その119
「2011年個展への道(16)」
さてさて・・・
前回の「個展への道」から数週間が経ちました。
来月の個展は新規撮影を伴わないので
いつもより準備のペースはノンビリしていますが
それでもイロイロ必死で作業しておりますよ・・・
まずは前回のセレクト作業で採用になった写真を
ネガから再びスキャンし直してレタッチを施していきます。
しかし、ホルガの写真と言えども侮る事なかれ!
いいかげんにスキャンとレタッチをしてはいけません。
おもいっきり高解像度でスキャンしてみると、
ホルガのレンズが曖昧ながらも驚くほど細かい部分まで
目の前の世界の様子を捉えている事が判ります。
小さいウインドウの中にある赤い枠の部分だけでも
100%で表示するとこれだけの情報量があります。
ホルガ写真の曖昧さを充分に引き出すには
きめ細かいスキャンとレタッチが不可欠というわけです。
ちなみに、僕が作品を作っていく過程でのチカラ配分を考えると、
撮影は2割ぐらい。のこりの8割がセレクトとレタッチです。
しかし撮影2割といってもカンタンにはやってません。
中判を使うホルガで2200枚です。
デジカメじゃないですよ。フィルムです。
ただでさえ使いにくいホルガでひたすら撮っていく。
そんな大変な撮影に取り組んでもまだ2割です。
「現実の複写」である写真を「作品」に変えるには
撮影後の過程がとても大事だと僕は考えています。
シャッターを押して撮影した時点で
写真が完成していると思ったら大間違いだし、
そういう写真で満足していたら、
その先にある世界は見られないわけです。
(ま、あくまでも僕が思う話しですよ、笑)
と、話しが脱線しましたが・・・
スキャンとレタッチが終わったら、まず展示物より先に、
今年2冊目となる写真集の出版に向けて作業を進めます。
写真集は見開きですので、展示の順番そのままだと
繋がりや流れ方が悪いこともあります。
実際の写真集のページの大きさで写真を印刷して
パソコンと紙の両方を使って検討を重ねます・・・
写真集の表紙は前回のとは感じをガラっと変えて
写真を全面で見せる感じにしてみます。
これはレイアウトしてるとこ。
実寸大の見本を作ってさらに検討していきます。
この表紙も無数にバージョン違いがあってね・・・笑
表紙は前回と同じくあとから本文にくっつける仕様です。
写真集本文も簡易的ですが色校正します。
今回は写真の部分だけ固めてチェックし、予算を節約(笑)
本気レタッチのデータ、すべてバッチリOKでした。
展示告知DMも刷り上がりました!
いつもの横長アビィDM2枚分の大きさです。
とにかくデカくてすみません。
ウチのDM置き場でもハミ出してます(汗汗)
あとは、展示物の出力とハレパネ加工作業、それから、
写真集本文の印刷本番入稿と、表紙関連の作業、というあたりで
だいたい完成ということになると思います。
あと3週間チョイですね・・・頑張ります!!
-------------
先日、「ユージュアルエブリデイ」のDM写真を撮った場所で
去年と同じように名前の知らない花が散っていました。
思い出してみると、たしかに同じ梅雨の時期です。傘もさしてる。
去年は秋にいっぺん死にかかって、運良く死に損なって、
だから1年ちゃんと巡ってきたんだな〜と思います。
まあ、1つの個展に向けて撮っていた写真が
こんなに長いあいだ引っ張られることになるとは
その時点では考えてもいませんでしたが(笑)
身体がしんどくて、お金もなくて
大好きなお酒すら飲めなくなってしまったけど、
生きてるだけでほんとうにありがたいのだと感じます。
毎日写真を撮って、毎週展示して、時々は個展もして、
充分幸せじゃないですか。
愛しいものも、判らないものも、
生きている限り、僕は撮り続けたい・・・
そう思う日々です。
吹雪手帖 > 2011年個展への道「2011年個展への道(16)」
さてさて・・・
前回の「個展への道」から数週間が経ちました。
来月の個展は新規撮影を伴わないので
いつもより準備のペースはノンビリしていますが
それでもイロイロ必死で作業しておりますよ・・・
まずは前回のセレクト作業で採用になった写真を
ネガから再びスキャンし直してレタッチを施していきます。
しかし、ホルガの写真と言えども侮る事なかれ!
いいかげんにスキャンとレタッチをしてはいけません。
おもいっきり高解像度でスキャンしてみると、
ホルガのレンズが曖昧ながらも驚くほど細かい部分まで
目の前の世界の様子を捉えている事が判ります。
小さいウインドウの中にある赤い枠の部分だけでも
100%で表示するとこれだけの情報量があります。
ホルガ写真の曖昧さを充分に引き出すには
きめ細かいスキャンとレタッチが不可欠というわけです。
ちなみに、僕が作品を作っていく過程でのチカラ配分を考えると、
撮影は2割ぐらい。のこりの8割がセレクトとレタッチです。
しかし撮影2割といってもカンタンにはやってません。
中判を使うホルガで2200枚です。
デジカメじゃないですよ。フィルムです。
ただでさえ使いにくいホルガでひたすら撮っていく。
そんな大変な撮影に取り組んでもまだ2割です。
「現実の複写」である写真を「作品」に変えるには
撮影後の過程がとても大事だと僕は考えています。
シャッターを押して撮影した時点で
写真が完成していると思ったら大間違いだし、
そういう写真で満足していたら、
その先にある世界は見られないわけです。
(ま、あくまでも僕が思う話しですよ、笑)
と、話しが脱線しましたが・・・
スキャンとレタッチが終わったら、まず展示物より先に、
今年2冊目となる写真集の出版に向けて作業を進めます。
写真集は見開きですので、展示の順番そのままだと
繋がりや流れ方が悪いこともあります。
実際の写真集のページの大きさで写真を印刷して
パソコンと紙の両方を使って検討を重ねます・・・
写真集の表紙は前回のとは感じをガラっと変えて
写真を全面で見せる感じにしてみます。
これはレイアウトしてるとこ。
実寸大の見本を作ってさらに検討していきます。
この表紙も無数にバージョン違いがあってね・・・笑
表紙は前回と同じくあとから本文にくっつける仕様です。
写真集本文も簡易的ですが色校正します。
今回は写真の部分だけ固めてチェックし、予算を節約(笑)
本気レタッチのデータ、すべてバッチリOKでした。
展示告知DMも刷り上がりました!
いつもの横長アビィDM2枚分の大きさです。
とにかくデカくてすみません。
ウチのDM置き場でもハミ出してます(汗汗)
あとは、展示物の出力とハレパネ加工作業、それから、
写真集本文の印刷本番入稿と、表紙関連の作業、というあたりで
だいたい完成ということになると思います。
あと3週間チョイですね・・・頑張ります!!
-------------
先日、「ユージュアルエブリデイ」のDM写真を撮った場所で
去年と同じように名前の知らない花が散っていました。
思い出してみると、たしかに同じ梅雨の時期です。傘もさしてる。
去年は秋にいっぺん死にかかって、運良く死に損なって、
だから1年ちゃんと巡ってきたんだな〜と思います。
まあ、1つの個展に向けて撮っていた写真が
こんなに長いあいだ引っ張られることになるとは
その時点では考えてもいませんでしたが(笑)
身体がしんどくて、お金もなくて
大好きなお酒すら飲めなくなってしまったけど、
生きてるだけでほんとうにありがたいのだと感じます。
毎日写真を撮って、毎週展示して、時々は個展もして、
充分幸せじゃないですか。
愛しいものも、判らないものも、
生きている限り、僕は撮り続けたい・・・
そう思う日々です。