「ギャラリー・アビィ作家列伝２００９」その９

○reiko+さん

2008年の「books展２」がアビィ初参加のreiko+さん。
その後、ちょっとブランクがありましたが、
今年の「ソラリストの詩４」から本格的に活動開始！
デジタル、フィルムの両方で、
独特の世界観の写真を見せてくれます。

- まずは簡単なプロフィールを


reiko+です。ずっと滋賀県で暮らしています。
作家名に付けている「＋」には、
写真を見てくれる人、アドバイスをしてくれる人など、
自分だけではなく、いろいろな人の支えがあってはじめて、
写真の活動ができていることの感謝を込めています。

- 写真歴は？

2008年のbooks展の頃はケータイのカメラしか使ってなくて、
その出展後にデジタル一眼レフを買って、
正式に自分の中でスタートした感じです。
ですから１年半ぐらいになります。
デジイチで自分の撮れる写真の幅が広がりました。
今はニコマートやヤシカフレックスなどの
フィルムカメラも使っています。

- アビィの企画展に参加したキカッケは？

ほんとに偶然なんですよ。
2007年のソラリストで知人がアビィで展示しているのを観に行く時に
アビィのホームページをパソコンにブックマークしていて。
で、１年以上経ってから別のサイトを見るつもりで
たまたまブックマークを押し間違えて、
すっかり忘れていたアビィのホームページを表示してしまったんです（笑）
そしたら企画展がなんだか面白そうに感じて参加したくなり、
ちょうどbooks展の応募締め切り間際の時で、
これなら用意もカンタンそうだし内容も自由だからと。

- なんとキカッケは押し間違えですか（笑）
　でも、そこから繋がりができてよかったです！
　ちなみによく使うカメラはなんでしょうか？

EOS5Dとヤシカフレックスですね。
デジイチは何台か使っていたのですが、
格安で譲っていただける機会があったので
フルサイズを思い切って・・・（笑）

- 日頃の撮影はどんな感じで？

どこかへ写真を撮りにいくというスタンスではないんです。
自宅や駐車場や職場に行くまでの、ほんの１kmもない範囲で
毎日色々と撮っています。

- 写真を撮る事を常に意識して世界を見ているということですね、
　ほんとに写真が好きなんですね。素晴らしいですよ〜！
　reiko+さんの作品と言えば、独特のトーンが気になりますが。

デジタルはRAW現像していますが、色味を多少触るぐらいで
むしろコントラストを和らげてるつもりなんですが（笑）
わりと、撮っている段階ですでに暗かったり濃かったりするんですよね。
そういうものを選んで撮っているのかもしれません。
自分自身は明るいトーンの写真を見るのが好きなんですが
作り出したいものはこういう方向性のものが好みなのかと。

- 僕はreiko+さんの写真からいろいろと張りつめたものを感じます。
　生と死というんでしょうか、思わず何かを考えざるを得ない。
　その根源はやはりあのトーンにあると思うのですが、
　実際、ご自身ではどうなんでしょうか？

私自身は、別にそんなに張りつめたり、追い込んだり、突き放したり、
そういったつもりはなく、撮りたいものを楽しく撮っていますよ（笑）

-　今期の自信作を１つ挙げて下さい

作家活動のスタートになった「ソラリストの詩４」の作品ですね。

「共鳴」

独特のコントラスト、湿った手触りもあり、乾いた世界でもあり、
なんとも不思議な世界観を持つ写真を撮るreiko+さん。
これから先、変わっていくのか、このままであり続けるのか
大いに気になるところです！

reiko+さんの今後の作品に皆さんもご期待ください！

「ギャラリー・アビィ作家列伝２００９」その８

○Aquaさん



毎度お馴染み！アビィ随一の変態カメラマン・Aquaさんの登場です。
真面目な事も出来るくせに、どうしても変態に走ってしまう確信犯ぶりに
思わず呆れたり、うっかり感心したりしてしまった方も多いと思います。
今年も懲りずに（？）オールスターズ戦に登場いただきました！

- いろんな意味でAquaファンも増えてきたと思いますが、今年の総括を！

今年は仕事の絡みで関東に武者修行しに行ったのですが、
去年のように大きなイベント（関西御苗場）に参加する機会があまりなく、
自分としてはちょっと地味な１年間でした。
いちおう個展は１回はしたんですけどもね。

- あの個展のＤＭ、開催日程を入れ忘れてたのがイタかったですね（笑）
　来年に向けての抱負としては、いかがでしょうか？

写真と言う枠組みの中で、新しいジャンルをやってみます。
どんなことをするか、もう目星はつけていますよ。

- 一体なにをやらかすつもりなんだろう。ああ、心配だ（笑）

真面目にやれたらやりたいんですけど、１００％ムリ！

- まあ、そりゃあそうですね。AquaさんはAquaさんらしく・・（笑）
　では、今期の自信作を１つ挙げて下さい

shuffle展vol.01の作品です。

「△公園」

いつも非凡を求めて歩き回るAquaさん。
他ジャンルの作家さんとの交流も多く、いろいろなエッセンスを享受して
確信犯っぷりにさらなる磨きをかけていただきたいと思います。

Aquaさんの今後の作品に皆さんもご期待ください！

「ギャラリー・アビィ作家列伝２００９」その７

○No.2323さん

ご本人の明るく人懐っこいキャラクターとは対照的に、
どこか陰のある作品をいつも発表いただいているNo.2323さん。
その根源は絶対的少数派である「１１０カメラ」を
創作の友にしているからではないかと思うのですが、真相はいかに！？
あ、ちなみにNo.2323は「ナンバーフミフミ」とお読みください（笑）

- まずは簡単なプロフィールを


No.2323です。２７歳です。
神奈川県で生まれましたが、ほとんど滋賀で育ちました（笑）

- 写真歴は？

2005年に勤めていた会社を辞めてヒマだった時に、
ケータイのカメラで風景をスナップ的に撮り始めたのが最初です。
それまで芸術とかはスルーしてて。むしろ体育会系です。
でも、写真を撮ることがやたら楽しく感じました。
2006年に１１０フィルムを使うイキモノカメラシリーズを買って、
そのあとはホルガやらポラやら、トイカメラに手を出しまして。

-　アビィの企画展に参加したキカッケは？

2006年にナダールへホルガエキスポを観に行き、
2007年にはホルガジャンボリーを観に来たのが最初ですが、
吹雪さんの事も何も知りませんでした（笑）
2008年の春にカメラ雑誌「snap!」の吹雪さんのインタビューを見て
「オレが行った事あるギャラリーの人だっ！」って思い出して、
夏に「１１０テン」があるというので１年ぶりぐらいに観に行って、
あとは吹雪さんに口説かれて年の瀬の「夕暮れイロ」に出展しました。

- そうそう、見せてもらったアルバムがすごくいい写真ばかりで。
　特に１１０カメラの写真が衝撃的だったんですよね〜
　そりゃ口説きもしますって（笑）

１１０カメラはほんとに最初は何も写らなくて・・・
でも写ってりゃラッキーぐらいの気持ちで取り組んだら面白くなりました。
たまにいいのが撮れるとすごくカンゲキしたり（笑）
夕暮れイロに出展した写真が撮れたのも展示デビューしたキッカケですね。
でも１１０フィルムは現実問題として、
すでに生産も終了して、現像サービスもあと１年ちょっとぐらい・・・
今は次に変わるものを模索しているところです。

-　好きな撮影モチーフは何ですか？

撮りにいくとき、一日の最初に「コレ」って決めるんですけど、
結局違うものを撮っていたりで・・・まあ、こだわりはない（笑）
とにかく何でもいいからスナップ写真が好きってことですね。
やりたいことはたくさんあります。まだまだやり足りていないです。

-　今期の自信作を１つ挙げて下さい

１１０カメラなら「トイカメラ写真月間」の作品です。

「１１０シンボル」

１１０フィルムの次に変わるものとして模索しているのが
ホルガ＋３５ミリフィルムアダプターの写真です。
その写真の中では「ナツいろ４」の作品が好きです。

「ナツと繋がらない僕の欠片」

いつもはるばる滋賀から出展いただいているNo.2323さん。
いっけんイマドキの若者といった感じに見えますが、
世の中を見渡すまなざしは、実はなかなか鍛えられているようです。
夕暮れ、陰、ノイズ、反射、残像、そんな世界観の写真たちは
作者本人の生い立ちをなにか深く知りたくなるような魅力に溢れています。

No.2323さんの今後の作品に皆さんもご期待ください！

「ギャラリー・アビィ作家列伝２００９」その６

○asakoさん



女性のポートレイトでいつも企画展に出展いただいているasakoさん。
過去には写真塾の名門「須田塾」で２期に渡って学び、
2008年９月にはアビィにて初個展「secret garden」を
開催していただきました。

どんなテーマの企画展であってもほぼ９割は女性のポートレイト。
しかも無理矢理な感じはなく、見事にテーマにマッチした作品。
自分の世界観、自分が成すべき事が確立できていることの表れです。


-　２回目のオールスター出場となりますが、今年の総括と来年の抱負を！

今年はいろいろなことが重なって、新作を撮れなかった１年間でした。
ほんと、今までに撮った自分の写真に支えてもらった感じがします。
好きな旅行にも今年は行けずじまいで・・・
来年は、人でも風景でも、たくさん撮りたいです。
今回オールスターズに出展する写真は撮ったばかりの新作です。
モデルさんのほうから声を描けて私を連れ出してくれました。
撮ることができる喜びを噛み締めつつ頑張っていきます！

-　今期の自信作を１つ挙げて下さい

「降ったり曇ったり」の作品ですね。

「2008.10.14」

asakoさんの作品に現れるのは２０代になる前後の女性たち。
美しいものを美しいままにそっと写真にとじ込めたい・・・
そんな気持ちがasakoさん独特の世界観を作り出しているように感じます。

asakoさんの今後の作品に皆さんもご期待ください！

「ギャラリー・アビィ作家列伝２００９」

○あっさむサン



２００７年の中盤からアビィ企画展に参加したあっさむさんは、
これまですでに３０回以上も出展するというハイペース！
しかも独自の世界観「オトメ写真」も築き上げて、
たくさんの方々の印象に残っている作家さんだと思います！

-　今年は昨年よりも出展数は控えられた感じですね。

今年は自分にとってもうひとつの取り組みである
楽器演奏のほうを重点的に打ち込んでいたので、
正直あまり写真を撮っていなかったんです。
来年は写真も両立できるように頑張りたいです。

-　それでも堂々の７回参加ですよ〜！

過去に撮った写真からいろいろチョイスするワザを磨きました。
そういう面ではいい経験になったと思います。

-　オールスター出場は３回目。これまでフル出場となります！

こんどのオールスターは久々の新作でいきます。
といっても、夏に撮った写真なんですが（笑）
今までの自分のオトメ系写真と比べると、透明感のある感じ・・・
人によってはオトメ系で括られてしまうかもしれませんが、
自分としては「初」な感じの写真なんです。
こういった写真を撮りたいというビジョンが
自分の中で明確になったと思います。

-　それはますます期待が膨らみます！
　　では、今期の自信作を１つ挙げて下さい

あまりオトメ写真ではないですが「X-PROCESS展」の作品です。

「日常」

こっちもいいですか？トイカメラ月間の作品です。

「動く！SX-70」
（生産中止になったポラロイドの撮影を体験できる展示）


いくつかの表現方法を模索し「オトメ写真」に辿り着いたあっさむサン。
満を持した新作でどんな世界を見せてくれるのか楽しみです！

あっさむサンの今後の作品に皆さんもご期待ください！