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優しさいっぱいの空間
Date : 2010/07/06 Tue

まずは前開催「黒白寫眞展覧会●伍」が
日曜日で無事に終了いたしました。
雨の多い会期中でしたが、たくさんのご来場をいただき、
まことにありがとうございます〜

20名の大所帯による賑やかな展示空間の中で
いろいろなベクトルの作品たちをご覧頂けたと思います。
伝統工芸的世界にこだわらない、
実にアビィらしい展示だったと思います。

多様性のある作品たちを1つのテーマで括って
一堂に会して見ることのできるのが
アビィの一般公募展の面白さであり、
そして良質な化学変化を発生させるパワーになって、
新しい可能性が広がるのだなと、改めて感じました。

写真の原点はモノクロ。それはまさにそのとおり。
当初、写真にカラーはありませんでした。
かつて、写真がモノクロであることは、当たり前だったのです。

そういうふうに考えると、カラーvsモノクロ、
しいては、銀塩vsデジタルという、
それぞれの存在意義を比較して、必要性を論じることに
たいした意味はないのだと、判るのではないでしょうか。

それぞれにそれぞれのよさがあって、今はそのすべてを享受できる時代。
だからこそ。モノクロにチャレンジしたことのない方は、
この機会にぜひはじめてみてはいかがでしょうか!
自分の中で起こる新しい化学変化に可能性を探ってみましょう!

20100706-1.jpg

さて、本日からは岩堀くみ子写真展「ぼく三昧」が始まります。
岩堀さんは昨年の「黒白寫眞展覧会●四」への参加がご縁になって
今回、初個展をアビィで開催していただくことになりました。

作者にとってもっとも身近な被写体である「甥っ子」の成長を
6年間にわたって撮影されたいろいろな出来事のシーンで構成し、
この世に生まれた新たな命に意思や感情が芽生え、
たくましく育っていく様子を表現しています。

すでにアビィや各所のギャラリーで、男の子が号泣しているという、
インパクトのあるDMをご覧いただいた方も多いと思います。

きっとそういうシーン、お母さんなら撮らないかもしれません。
直接の血のつながりがある母親という視点からではない、
「叔母の視点」から見た成長の思い出というのが
実に新鮮で興味を呼ぶ写真として、見事に作品へと昇華しています。

自分が子供のころはこんなふうだったかな、とか、
観る人の心に残るそういった記憶と重ね合わせてご覧いただければ、
ほんとに心がホッと温かくなるのを感じてもらえると思います。

大事な思い出の箱の中からいろんな写真が飛び出したような、
とても特徴的な額縁とその飾り方もなかなか見ものです!

20100706-2.jpg

日曜日までの開催となっております。
みなさま、お見逃しなく〜!
展覧会のこと
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