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吹雪手帖その68
Date : 2009/05/01 Fri

吹雪手帖その68
2009年個展への道・番外編(1)

吹雪大樹写真展「イメージソング」も今日で開催4日目!
折り返し地点をすぎたところでちょうど5月。
ゴールデンウィークがはじまった方も多そうですね。

個展の連載記事は前回で終了しましたが
番外編ということで、展示期間中の事も少し書いてみます。

ギャラリー業界にとっては閑散期のゴールデンウィーク。
しかしながら人の移動の激しい時期でもありますので
この機会に遠方からお越し頂いた方やお久しぶりの方、
お忙しい中、時間を合わせて来てくださった方など、
混み合わない程度の密度で、いい時間が流れていきます。

イスや台のセッティングなども、
いろいろ観てもらいやすいように、
そして展示意図がより伝わるように、
チョコマカと人の動きを見ながら変更しつつ・・・

搬入が終わった後も細かな会場作りは続くわけです。
この部分がとても大事です。

今回、最初の2日間はイスや台を部屋の中央に固めていたのですが
そうすると、大判プリントを至近距離からご覧になる方が多かった。
壁面から後ろに下がりにくい雰囲気があるのでしょうね。
しかも部屋の真ん中にドンと座りにくい感じもあるので
これでは展示風景全体を眺めてもらえないと僕は感じました。

昨日からは椅子や台を部屋のコーナーに置き換えました。
そうすると、部屋の真ん中に立って眺めてもらえるようになりました。
コーナーに置いた椅子に座ると、写真に囲まれている様子がよく伝わり、
夕暮れの雰囲気をより感じてもらいやすくなりました。
僕がなにか促さなくても、みなさん自然にそうしていきます。
元の状態よりもいい感じの展示空間に進歩させることができました。

20090501.jpg

作品が良くても、展示を美しく並べても、
ちゃんと見てもらえなくて損をする場合もあります。
個展をするときは、こんな感じで最初の1日は会場に詰めて、
観に来る方の流れがちゃんとスムーズにいくかどうか見極めるのが大事です。

何度も個展をやっていれば、自ずと想像できることですが、
最初のうちは、自分が判っているから他人も判るだろうと、
自分の感覚的にセッティングしたことが裏目に出てしまいがち。

的確にアドバイスできる人が切り盛りしている場所や、
室内レイアウトの変更を出来る範囲で柔軟に受け入れてくれるところ、
初めての個展を開催する場所だからこそ、なおさらそういう条件が必要です。

もちろん、その場所から何を引き出すのか、というのが実力ですが、
それはそこそこ経験を積まないと難しい事柄ですね。

大きい寸法のプリントは広いギャラリーで展示したい。
それはごくごく当たり前の発想で、たしかにその通りでしょう。
アビィのような狭小スペースに大判プリントは不向きのように思います。

しかし、考え方をちょっと変えてみて下さい。

場所が広ければ、相対的に作品は小さく見えます。
狭いスペースに大きな物を置くとより存在感が増します。
引いて観る事が難しければ、そういう場所を作ればいい。
狭い場所に大きいプリントを貼り巡らせれば世界観に入りやすくなるかも・・

そういうプランがあれば、狭いスペースに大判プリントも良さそう。
そんなわけで今回の展示に踏み切ったわけです。
いい効果を、たしかに感じてもらっていると思います。

話しがとりとめもなくなってきたので、今日はこのへんで。

今日と明日は夜9時まで延長営業しております。
パーティーとかをやるのではなくて、淡々とオープンしているだけです。
通常の営業時間だとお時間のご都合が合わない方は
この機会にぜひご来場ください。

いちおう、延長時間中もノンアルコールですので・・・

差し入れは大歓迎ですが・・・

酔っぱらってたら、すみません・・・(笑)
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