作家列伝2009(その21)花谷吉幸さん

「ギャラリー・アビィ作家列伝2009」その21
○花谷吉幸さん
いつもにこやかな花谷さん。
お話しをしていると、面白くていつも笑わせてもらえます。
やんちゃなオッチャンの正体やいかに?(笑)
– まずは簡単なプロフィールを

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花谷吉幸です。42歳です。堺市出身・大阪市在住です。
– かなり長いキャリアをお持ちだと思いますが?
カメラを初めて持ったのは15歳の頃です。
中学校の写真部で・・・なんですが、実はムリヤリ入部させられた部活で、
はっきり言ってその時は面白くも何ともなかったんです(笑)
それが、2005年頃なんですが、引っ越しの時に古いカメラが出てきて
気まぐれで使ってみようかと・・・
中学校以降からそれまでは、一般人的にしか写真を撮っていなかったので、
私にとってはそこからが実質的なスタートになりますね。

– そうなんですか!
 プロ向けの機材も使ってらっしゃるし、
 技法的な事もお詳しいので、意外です。
35ミリはニコンのF3、F4、F5を使ってます。
でも今はフィルムなら中判がメインで、マミヤ645を愛用しています。
デジタルならニコンD300。これも重宝しています。
あとはニコンのプロネアSとプロネア600(APS一眼レフ)も好きです。
ホルガは・・・なかなか難しいですね。勉強中です。

– アビィの企画展に参加したキカッケは?
廃墟の写真に興味があって、2007年の廃景展を観に来たのが最初で、
翌年の廃景展で初めて展示をしました。

– 好きな撮影モチーフは・・・聞くまでもないですが(笑)
旅行の写真をマミヤで撮るのも好きなんですが、
やはりなんといってもご想像どおり廃墟が好きですね。
人から遺棄された建物の寂しさを表現したいんです。
最近は廃墟でポートレイトを撮ることを模索しています。
たんに、ポートレイトの背景に廃墟を使うということではなくて、
廃墟に人を置く事で、建物の寂しさが
より強調されるのではないかと・・・思っているのですが・・・難しい

- 今期の自信作を1つ挙げて下さい
それぞれの生活2009の5月5日用に展示した写真です。

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レンズに赤いフィルターを付けたマミヤ645のファインダーを
デジカメで接写して撮った写真なんです。

ひょうきんな人柄とは正反対に、写真では寂しさを表現する花谷さん。
「廃墟」という特殊かつ普遍的なモチーフをどのように料理するのか、
今後の展開を楽しみにしたい作家さんです。
花谷さんの今後の作品に皆さんもご期待ください!