作家列伝2009(その20)Youtoさん

「ギャラリー・アビィ作家列伝2009」その20
○Youtoさん
今回、オールスターズ初出場のYoutoさん。
でもお付き合いは2006年のナツいろ展からと長く、
これまで何度も出展いただいています。
なのにどちらかというと、僕にとっては謎の多い作家さん。
いい機会なので、いろいろ伺ってみたいと思います。
– まずは簡単なプロフィールを

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Youtoです。大阪の生まれ育ちです。三十路を越えたところです。
– 今回僕が驚いたのは、1回目のオールスターをお誘いした時、
 そういうのはあまり好きじゃないんですって辞退なさったのに、
 まあその、なんでまた?(笑)
そうなんですよ。今年は自分の活動のスタートが遅かったことと、
来年から別のアートグループに参加してフォトコラージュをやるので、
今回のオールスターズをひとつの区切りにしようかなと思いまして。
あ、もちろんアビィの展示は今後も参加しますよ(笑)

- アビィの企画展に参加したキカッケは?
もともと別のギャラリーを拠点に活動していたんですが、
そこは現代美術系のところだったので、
純粋に写真だけでやってみたいなと探していたら見つけまして。

– ということは写真活動はそれ以前からですよね?
2004年の10月ぐらいが意識して撮り始めたスタートですね。
以前開設していた個人サイトの表紙用にデジカメを持ち歩いていて、
その撮影の時に路上で知り合った音楽ユニットの人たちのライブを
急に誘われて撮りにいく機会があったんです。
やってみると、暗いし、メチャメチャ難しい!
でも、暗闇に浮かび上がる雰囲気の面白い写真が撮れて、
音楽をやって表現している人の姿を見て、自分も何かしたいと。

– 「暗闇に浮かび上がる」というキーワードは
 たしかにYoutoさんの写真に繋がるルーツだと思います。
 夜を舞台に撮影されるYoutoさんの写真には
 いつも「生きる事と死」を感じるのですが。
もちろん「生と死」が一番のベースになっています。
その上にどんなことを乗せていくか、ですね。

– 夜の写真がやはり得意ですか?
そうですね。夜の街中がいちばんいいですね。
昼間に撮る事も頑張ったんですが、難しかったです。
僕の写真にとっては、昼間は余計なものが写りすぎます。

– 夜の闇に主題以外のものを消し込んで、という感じですね。
 納得の回答ありがとうございます。
 では、今期の自信作を1つ挙げて下さい
ナツいろ4の作品です。

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「Dreaming」
夜がどうこう言ってた割には昼間の写真なんですけどね(笑)
– ここまで飛ばして真っ白にしてしまったら、
 効果としては夜の写真と変わらないから、
 逆もまた真なり、って感じですね。
自分が発表する写真に、想いや意図をキッチリ乗せること。
もちろんいちばん大事な事のはずですが、
感覚的になりすぎてつい忘れてしまいがちかもしれません。
Youtoさんの作品にはそれがいつも表されています。
現代美術の世界で揉まれた経験の賜物だと僕は感じます。
Youtoさんの今後の作品に皆さんもご期待ください!