吹雪大樹ホルガ新作個展
「 素晴らしき世界 」




2006.8.15 - 8.27
PM12:00 - PM6:30

(月曜休廊)

辛いこと、楽しいこと、
悲しいこと、嬉しいこと。
日々の暮らしのいろんな気持ちを
ホルガで写せば、
たちまち懐かしい想い出に変わる。




今回はホルガの特長として持てはやされるピンボケ、手ぶれ、光線漏れといった「偶然性」による効果をすべて排除し、「マトモな写り」を突き詰めて撮影しました。
また、ホルガでは定番とされる6x6サイズ(正方形)すら放棄し、ホルガではほとんど見向きもされない645サイズ(長方形)で撮影しています
偶然をそぎ落としたその先に残ったもの、それが真のホルガではないかと意図し、制作に臨みました。カラープリント158点を展示致します。



○ 作者プロフィール
吹雪大樹(ふぶきたいじゅ)・1971年大阪生まれ
ホルガ会主宰・ギャラリーアビィ代表
1999年にトイカメラと出会い、ホルガを中心に作品発表を続ける。世界最大規模のホルガ専門写真サークル「ホルガ会」を設立するいっぽう、アートスペース「ギャラリーアビィ」を運営。トイカメラ文化のさらなる発展を目指し、日々奮闘しています。新聞雑誌TV・海外メディアなど、取材多数。

(会場風景)


素晴らしき世界へようこそ!


今回はホルガではあまり使われない645判を用いました。
全作品、フォギーフィルターを使用しています。


音楽がゆっくりと聴こえはじめるように、
日々の暮らしも徐々にその姿をあらわし始めます。


僕の自宅、自宅の窓から見える景色、 自転車通勤の道すがら、
そして少しだけ遠くへ遊びに行った記憶。
何気ない日常の光をホルガで丁寧に捉えました。


もっと変わった事をしなければならない。
もっとすごい偶然で写真を彩りたい。

そういう観念にとらわれはじめると、
楽しいはずのトイカメラの世界が
たちまち苦しい物へと変質してしまいます。

トイカメラという気軽な道具で

何気ない日常の風景を美しく切り取ってみようよ!
それが、僕がさいきん強く感じることです。





改装工事に合わせて室内のレイアウトも若干変更しました。
わずかな違いで部屋がずいぶん広くなります。


作業場をイメージした机の横にはベタ焼きをズラリ。
個展の撮影に使用したホルガも展示してあります。


伝えたい事がたくさんあるから、
表現はシンプルになりました。


僕たちは美しい日々の中に生きているのです。
その毎日をホルガで残したい。


日々は光に溢れている。
それが、素晴らしき世界。

会期中はたくさんのご来場をいただきありがとうございました。
来年の新作個展もご期待ください!