作家列伝2010(その10)No.2323さん

ギャラリー・アビィ作家列伝2010(その10)
○No.2323さん(今期6回出展)

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ご存知「110フィルムの人」のNo.2323さんです。
作家名は「なんばーふみふみ」でもいいし、
単に「ふみふみ」とお読みしても良いそうです。
しかし「ふさふさ」とは読まないらしいです。
オールスターズ戦は2回目の登場です!
ー今年は「110フィルムの人」としていかがでしたか?

ギャラリーでお酒飲んでる時にポロッと言った事が
(=110フィルムでの制作を続けていくこと)
そのままこの1年間続いてしまうとは(笑)
(今年のほとんどの出展が110フィルムでの撮影)

ーそのフィルムが先日とうとう・・・

僕が持っていた最後の110フィルムも
撮り終わってしまいました。
(110フィルムは2009年9月に販売終了)
最後の撮影で出掛けた時も天気が悪かったり・・・
でも写真って、その時その時のものだから、
天気がいい日に出掛け直したりせず、
その日のあるがままを撮って終焉したんです。
始めた頃から最後まで、
なかなか思う通りにいかない110写真ライフでした。

ー110フィルムの個性的な写りを作品に活かしてましたから、
 フィルムが無くなるという事は大きな打撃では?

110で撮った未発表の写真もまだ沢山あるので
ネタがあるうちは、使える物は使っていきたいです。
また、自分にとって110フィルムの代わりになるものを
昨年からいろいろと模索していて、
やっと考えがまとまったところです・・・
どんなことをするかは、来年のお楽しみという事で。

ーそれでは今期お気に入りの展示を1つあげてください。
「でかフォト展」の作品です

2323_pic.jpg
「アラワル」
でかい写真の展示なのに精密さを表さず、
110フィルムの粗さを強調する方向で考えました。
実際は110をさらにトリミングで一部拡大しているので
邪道と言われたらそうかもしれませんが・・・
最終的にどんな画を見せるかが大事だと思っています。
長年温めていた作品なので
抜群の状態で出展できてよかったです。

写真を撮るにはカメラが不可欠。
しかしそのカメラに使うフィルムが無くなったら・・・
普通は致命傷になってしまう出来事ですが、
No.2323さんが写真で描き出す世界というのは
110フィルムという個性的なフォーマットに
すべて依存しているわけではないことが
これから証明されていくのだと思います。
独特の「暗い」世界観のある作家さんです。
それでは、No.2323さんの出展作品にご期待ください!