吹雪手帖その10
Date : 2007/04/19 Thu

吹雪手帖その10
「特大を貼る」

個展の搬入を目前に控え、
ますますヒートアップする吹雪手帖ッ!!!

先日、ナニワカメラで依頼したA1サイズのプリントが仕上がりました。
仕上がりはまずまず。予定通り今展のメインとして使います!

このプリントは木製パネルを加工したものにマウントします。
こういうデカイのはマットにプリントを仕込んで、
それを木製パネルに貼るのがよくあるパターンだと思いますが、
マットは付けたくないんです!

かといって、木の板にそのまま貼るのは作品の保存性を考えるとコワイ・・・
両面テープで貼る場合だと、テープ痕や湿気の影響が出そうです。
スプレー糊を吹き付けるのも、均一にするのがなかなか難しそう。

いちどこのプリントをドライマウントして、
それを木製パネルに貼るのが得策のようです。

それはつまり、A1サイズのハレパネに写真を貼る、ってことです。

ぎゃあああーーー!
それはオソロシイ・・・

展示の設営で日常的にハレパネを扱っていますが
大きさはA3ぐらいまでが関の山。
昔やった個展で50センチ角をしたことはありますが
もう二度とやらない!ってぐらいコワかった〜!

でもまあ、吹雪がやらねば誰がやる、ってことですので
やりましょう。

20070419-1.jpg

ハレパネは「貼りしろ」があるので
規格よりも大きく、長さ910センチです。。。。

でも幅は2センチほど余裕があるだけで、
貼るモノが長いだけにカツカツなんですわ〜
貼り始めが数ミリ傾くだけで、最後の方はハレパネからハミ出でます!

A3ぐらいまでならいきなり剥離紙を全部剥がして、
写真を端から徐々に貼っていくのですが、
パネルもプリントもデカイのでそういうわけにはいきません。

20070419-2.jpg
とりあえず、剥離紙の中央部分を3センチ幅で切り取ります。

20070419-3.jpg
貼る位置を決めてプリントをテープで仮止めし、中央部分だけ貼ります。
作業がしやすいように、ハレパネごと壁に吊るしました!
普通に机の上で作業をしてたら、片手は紙がハレパネにくっつかないように
ずっと引っ張ってなきゃいけないので、なかなかタイヘンなんです!

20070419-4.jpg
壁に吊るして作業すれば、紙は重みで垂れ下がるので
予期せぬ所でくっつくトラブルは避けられます。
両手を使って、空気が入らないように、中央から両端へと
なでるように貼っていきます。

20070419-5.jpg
上半分が貼り終わりました。
空気が残った所はピンでつついて空気を抜きます。
あとは上下ひっくり返して同じことをすればヨシ!

20070419-6.jpg
てなわけでドライマウント完了!
字で書いたら長いですが、所要時間は4、5分ってとこでした。

この工程が終わっただけで、居酒屋で打ち上げしたいとこですが、
これでまだ完成ではありません。
コイツを貼る木製パネルもちょいと加工します。
それは、まあ明日だ。。。(笑)
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吹雪手帖その9
Date : 2007/04/17 Tue

吹雪手帖その9
「貼って、切る」

アビィシネマの開催準備でしばらく間が空きました!
先日(月曜日)、休日出勤してハレパネ作業をしましたヨ!

20070418-1.jpg
これがハレパネ(商品名)という物体。
A3カラーコピーを15枚出力したので
A2サイズのハレパネを8枚用意しました。

薄く均一に糊が塗られたスチロールパネルに写真を貼って
カッターと定規で切断し、展示物を作るという方法です。

写真展、ましてや個展ともなれば
マット付き額装というのが一般常識ですが、
なんせトイカメラの作品ですから
額縁のような「枠」は似合いません!

というわけで、僕がこれまでにやった
歴代のトイカメラ作品の個展は
すべてハレパネで仕上げて来ております。

(美術品としての価値は額よりも数段下がるのが惜しい。。。)

今回は前回の吹雪手帖でも書いたように
堅くて薄い素材でしっかりと平面を保持された写真を展示したかったのですが
予算と残りの作業時間の関係で断念!

というか、展示物の厚みが「それほど重要でない」という結論に達したので
慣れたハレパネで製作する事に急遽方針転換してみたわけです。

安易なつまづきで方針転換することはダメですが
最初に決めた方針に固執するあまり、
結果的にクオリティを下げてしまうこともありますから
みなさんも時間がない時は別の突破口を考えましょう!

余談でした。とっとと作業しますっ!

20070418-2.jpg
以前に出力しておいたカラーコピーは
A3の中に何枚も写真を並べてあるので
1枚1枚の写真に全部いったん切り離します。

なぜこんなことをするかというと。。。

20070418-3.jpg
こういうように組み合わせて貼ることにより
ハレパネの消費量を減らすことができるからです。
今回も本来なら7枚半必要な所を
6枚で済ませてしまいました!
写真1枚1枚が小さくなってハレパネへ貼り易くなる、
というのもメリットの1つです。

で、これをカッターと定規で切り取っていきます。
A2サイズのまま切り分けるのはタイヘンなので
おおまかなパーツに分けてから作業しましょう。

20070418-4.jpg
さきほどのA2パネルが展示物に早変わり!


20070418-5.jpg
ってなわけで2時間ほどかかって作業終了。
天まで届くハレパネタワーってカンジです。

あとはA1サイズの特大パネルを1つ作るのみ。
つまり、展示物の大半が今回の作業で完成したわけです。

これで残りの作業がイッキにラクになりました。
どうノンビリやっても楽勝で搬入を迎えられそうです。

なんせあと2週間も残ってますからね。。。
余った時間でさらによりよい内容にするアイデアを練ることもできます。
何事も早め早めの準備が肝心!ですね〜
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その8
Date : 2007/04/03 Tue

吹雪手帖その8
「試作」

昨日は休廊日でしたが
そろそろいろいろやっていかないと
準備が間にあわんゾ〜ってワケで
休日出勤しました!

メインのお題は作品の出力です。

まずは心斎橋のナニワカメラへA1の大判出力を依頼します。
いつも3日間もあれば出来上がるのでちょっと早いけどいいか〜
と思ってたら、なにやら大口発注でパンク状態とかで
2週間かかるって言われました!ヒャー、危ない危ない。
いつもの調子で直前にお願いしてたら
いちばんメインの作品が無くなるところでしたヨ。。。
何事も早めの準備が肝心ですな!

次はアビィの近所のカンプリというお店へデータを持ち込んで、
僕のお家芸(?)のカラーコピーです。
1時間ほど作業して、A3で17枚出力!
色も満足のいく出方でウッシッシ!

今度は東急ハンズとカワチ画材へ。
A1サイズ写真を貼るパネルを自作するので、その材料を調達しました。
存在感のあるデカイのを作りますのでお楽しみに!!

そして、その他の展示物の試作品を作りました。
「薄いまま平面を保った写真」が「壁からフワリと浮く」のが
今回の展示コンセプトのイメージなのです。

まあ、そんなのは業者さんにフォトアクリル仕上げでやってもらえば
確実にできあがるわけですが、そんなお金は僕にはないっ!!(笑)

いろいろ試した結果、カンタン安上がり、かつ、効果テキメン!
というセッティングを考案!カラーコピーの質感も活きます!

20070403.jpg

というわけで試作品を事務スペース内でテスト展示中です。
日にちが経っても劣化しないかどうか見極めないと
販売物としての値段がつけられませんからね。。。
うまくいきますように〜!
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その7
Date : 2007/04/01 Sun

吹雪手帖その7
「DM」

というわけで、そのまんまのタイトルですが
印刷の終わったDMが工場から送られてきました。

20070401.jpg

ハガキに2種類のデザインを印刷して、半分に裁断し、
しおりのような細長いDMにしました。
500部しか印刷してないのに2種類計1000部になる仕掛け(笑)

普通のハガキサイズでもいいんですけど、
こうすることによって、安上がり、かつ、面白く!できるわけです。
展示が終わった後も実際にしおりとして使ってくださいね〜

展示計画の方も推敲を重ね、すべて確定しました。
あと一ヶ月!準備万端、整ってきました。
我ながらなかなかいいペースです。
吹雪手帖 > 2007年個展への道
吹雪手帖その5
Date : 2007/03/29 Thu

吹雪手帖その5
「並べる」

しばらくぶり?の吹雪手帖です!
前回からコツコツと画像処理を続けておりました。

20070329-1.jpg

しかしまあ、画像処理と言っても、
スキャンする時点で作品として通用するところまで
トーンの調整はしてありますので、
スキャンゴミの除去作業が大半です。

パッと見はキレイそうでも、拡大して調べてくと
アッチコッチに白いホコリや糸くずが・・・

これを1つ1つ、1カット1カット、
フォトショップで延々と作業します。

いちばんクリエイティブでない工程ですが、
おろそかにすると作品の見栄えが台無しになるという、
何とも困った重要な作業なのです。

20070329-2.jpg

DMも先日発注をかけました。
明日、工場から発送される予定です。
安上がり、かつ、見栄えを面白く!というDMです。
ToDoリストも徐々にチェックが増えてきてます!

画像処理と並行して写真選定もさらにシェイプアップ。
前回は73点あった作品を55点まで減らしました。
まずはここから叩き台として展示計画を考えます。

20070329-3.jpg

定番ソフト・イラストレーターを使って
縮尺20分の1の壁面図に作品画像データを配置し、
展示する大きさや位置を吟味します。
パソコンの上で何度もやりなおしができるのでカンタンです。

そして壁面図に配置して大きさが決定した画像を
そのまま2000%に拡大すれば
実際に出力する寸法のデータが得られますので
展示計画完成、即、出力用データ完成!となるわけです。

アッタマいい〜♪
(誰も言ってくれんから、自分で言っとこう・・・)

というわけで、出力&展示物作成というトコロまで
イッキに漕ぎ着けるわけですね〜!
もうヨユーですわ〜〜〜〜!!

というような油断は禁物!!

展示計画の推敲をもっともっと重ねて、
納得のいく空間が描けなければ、出力には至りません。
展示物のテスト制作も必要ですので時間はキビシイです。

頑張るゾー!
吹雪手帖 > 2007年個展への道