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吹雪手帖その84「2010年個展への道(5)」
Date : 2010/02/20 Sat

吹雪手帖その84
「2010年個展への道(5)」

個展への道、2日間連続で掲載です。
季節柄、いまは帳簿の整理に追われてまして・・・
というわけで現実逃避中です(笑)

日頃ずっとアビィにいる僕の撮影タイムは
自宅とギャラリーの自転車通勤の途中が大半です。
大阪の東のほうの下町から中心部のオフィス街まで往復1時間。

アビィを始めてから今回で6回目の僕の個展ですが、
どの個展の撮影場所も(展示する写真の全部ではないにしても)
ほとんどがいっつも同じこの通勤ルートで撮ってる写真です。
(あとは自宅の中と自宅から見える景色もありますね)

写真を撮るためにどこかへ出掛ける時間が無くて
なかなか最近撮ってない・・・そんな悩みの相談を
ギャラリーでよくお聞きすることもありますが・・・
写真って、特別な時だけしか撮れないものなんでしょうか?

たとえ同じ場所でも、季節や時間が違えば風景も変わるし、
なにより、自分が常に同じではありません。
ずっと同じテンションで同じことだけしてる人間なんて、いない。
そのとき、そのときで、いろんなことを考えていますよね。

毎日見ている同じ物が、去年と今年で違うように見えて当然です。
いや、実際にカタチが変わって見える、ということじゃないですよ。

自分の身の回りを撮っているんじゃなくて
自分の身の回りで撮っているんです。

写真を、作品を、創ろうと思って自分のいる世界を眺めていれば、
目に見えるその物に、求める意味を変えられるという事です。

去年と今年、昨日と今日、さっきと今・・・
自分の身の回りという空間的な点では同じ場所かもしれないけれど、
刻一刻と新しい世界が目の前に現れているのです。
その世界を残していく方法が「写真」なのだと思います。

しかし、撮影することに関して制約の多いトイカメラだと、
考える以前に撮れないモノやコトが多すぎる・・・表現の限界です。

・・・ほんとにそうですか?

トイカメラだから、ホルガだから、そういう先入観で、
はじめから諦めているから、撮れないだけではないですか?

トイカメラ特有の制約を克服するのは、
目先に面白い道具を使った撮影テクニックではなくて、
普通のカメラとして使う事・・・なんか滑稽な文章ですが、、、
トイカメラというイメージが広く伝わった現状において
忘れてしまいがちな本質だと感じます。

なんのためにわざわざトイカメラを使って
写真を撮っているのですか?・・・・と。

20100220.jpg

明日の僕はどんな写真を撮るのか?
だから、毎日が楽しみです。
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