篠原幹尚デジタル針穴写真展
京都版画写真絵図vol.4
〜 京の歳時記 I 〜


2015年11月4日(水)〜11月8日(日)
12:00〜19:30 / 入場無料 / 月火休廊


●開催にあたって
昨年の個展でもご好評を頂いたデジタルピンホールカメラによる版画調写真シリーズも4年目の制作に入り、移り行く京の四季を中心に描いております。
発表のたびに、写真でもない・版画でもない、とのお話をお聞きしますが、最近は版画家の方にも評価をいただき、たいへん嬉しく思っております。
京の四季にとって欠かせない重要なテーマの1つであるお祭りやイベントは昨年から準備を始めておりました。お祭りやイベントは動きが激しいためフィルムピンホールカメラでは撮影が難しいものでしたが、デジタルピンホールカメラですと、カメラの軽さ、高感度撮影、手ブレ防止機能を活かせるので、最も得意な撮影分野であります。
この歳時記シリーズでは祇園祭を中心に、前半と後半の3部構成で計画しております。またデジタルピンホールカメラの機動性も活かし、新聞の4コマ漫画のように、1つの行事を4コマ(又は6コマ)で組み立て、その場の雰囲気や流れを表現することを心がけてみました。
今回のパート1では、年明けの「十日えびす」から「葵祭」までの行事を画面サイズ4:3と16:9を織り交ぜ撮影しております。
(作者より)


●デジタルピンホールカメラとその撮影について
レンズ交換式ミラーレス一眼カメラ(オリンパス製)のレンズの代わりに、ボディキャップを細工した自作のピンホール板を取り付けて撮影します。ピンホール口径0.15mm(F100)、焦点距離17mm(35mm換算で34mm)、ISO感度は1600、通常は手持ち撮影でシャッタースピードは1/15〜1/25程度で撮影可能です。
カメラの液晶画面で、正確な構図も大まかな出来上がりの確認もできます。また今回の作品は、カメラ内部の画像処理機能(アートフィルター)を用いて画像変換をしております。パソコンの後処理では想像もつかないような変化をその場でキャッチしながらの撮影が出来ます。

●作者プロフィール
篠原幹尚(しのはらもとひさ)
1941年生まれ/京都在住/日本針穴写真協会会員

10歳の頃からパーレットカメラを手にカメラを楽しむ。定年退職後、写真講座や写真教室に参加して本格的に写真を始める。その中でピンホールカメラに興味を持ち、10年前から手作りピンホールカメラを製作。自作の6×9や6×12のフイルムカメラで撮影する一方で、ミラーレス一眼オリンパスPEN E-P1の発売(2009年)と同時にデジタルピンホール写真に本格的に取り組む。現在の画像処理(リニュークレール)による版画調針穴写真は、2012年4月から取り組み、これまでにも「HARIANA DE HANGA  OM-Dアートの世界」のシリーズで、個展を5会場で発表し、その後、現在の「京都版画写真絵図シリーズ」になっている。(デジタルピンホール写真展は今回で通算18回目の開催となる)

2014年
 11月 vol.1「四季おりおり」(大阪/ギャラリー・アビィ)
 11月 vol.2「枯山水」(大阪/PhotoGallery壱燈舎)
2015年
 02月 vol.3「早春」(京都/繭)

●会場風景