●個展開催にあたって
男45歳、独身、派遣社員…人に伝えられるような技術も才能も、そしてもちろん資産も何も持たない。そんな自分にとって、写真は慰めであり、人と繋いでくれる希望であり、また現実逃避でもある。
3年前の初個展から今になっても写真が変わり映えしないのは、結局自分の人生全てが同じ地点をグルグル廻っているだけだからなのか?
今回の個展のために自分の写真を眺めているうち、そんな事に気がついた。
でも今は絶望的な気持ちに陥るよりも、ややこしい事は考えず、ただ良い写真を撮りたい、という気持ちの方が強いが、だからといって、良い写真が撮れるかどうかはわからない。
この先にあるのは現実逃避の果ての絶望か、はたまた………?
カメラ付き携帯電話やコンパクトデジカメ、フィルムコンパクトカメラにて撮影。40枚展示予定。
●作者プロフィール
大崎テツアーノ・1967年千葉生まれ
大阪美術専門学校美術工芸科卒業。同校在学中に写真を始める。その後全く個人的な活動に留まっていたが、2005年よりギャラリー・アビィやNADAR大阪などの企画展に発表を始め現在に至る。
今回が2度目の個展開催。
(個展)
「謝写酌軸(しゃしゃしゃくじく)」(2009年/ギャラリー.アビィ)
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