伸之助写真展

常世の国の世界」

2010.5.11 -5.16
PM12:00 - PM7:00

●開催にあたって

常世(とこよ)の国とは古代日本で海の彼方にあると言われた理想郷の事です。赤外線と言う目に見えない光で撮影した写真は見慣れた風景を全く別の場所であるかのように錯覚させ、何処か違う世界に迷い込んだかのように思わせる不思議な光景を写し出す事ができます。
今回の展示では、そんな世界を「常世の国」に見立てて、みなさんを異次元の世界に誘ってみたいと思います。どうぞご高覧下さい。

(作者より)

インクジェットプリント / 六切・四切サイズ計20枚程度を展示予定


●作者プロフィール

皆様、伸之助です。この作家名の由来はクレヨンしんちゃんの「しんのすけ」と私の本名の「伸一」を掛け合わせた物です。そう言えばしんちゃんのおばさん、プロのカメラマンでしたよね(関係ないか)
写真は大学の写真部時代より約20年ぐらいやっております。去年、アビイさんの近くのNADARさんで個展を初めてやりました。それまでも野外写真展を何度かやったりはしてました。賞などとは無縁の生活をしております。よろしくお願いします。


●赤外線写真について

人の眼には見えない赤外線光に反応するフィルムで写真を撮ると、通常の可視光線とは違った反射の仕方で撮影されるので、遠くの景色がクッキリと写り、木々の緑は真っ白に、海や青空は真っ黒になって、人間の肌は幽霊のように真っ白に・・・と、普通の感覚とは一風変わった世界を写す事ができるため、写真芸術家の表現手法の1つとして古くから使われていました。
しかし近年は赤外線フィルムの入手が困難になり、赤外線写真の文化はすっかり下火になってしまいましたが、デジタルカメラを改造する方法で液晶画面を見ながら赤外線写真を撮影することが可能となり、いま再び注目を集めています。


●使用機材について

デジタル一眼レフEOS KISS X2を赤外線撮影専用に改造して使っています。(改造自体は専門家に依頼してやってもらいました)赤外線光と可視光線は物体の表面での反射が異なりピント距離が変わるため、一眼レフで赤外線写真を撮る時はピント合わせがたいへん難しいのですが、(オートフォーカスレンズも可視光線用に設計されているので使えません)デジタル一眼レフのライブビュー機能を利用すると、液晶画面を見ながら赤外線光の反射にピントを合わせる事ができるのでフィルム時代よりも確実・便利に撮影できるようになりました。


(会場風景)