吹雪大樹ホルガ新作個展
「日々は光にあふれている」
2007.5.1 - 5.6
PM12:00 - PM7:00

トイカメラアーティストとして活躍する作者が昨年発表した「素晴らしき世界」に引き続き、真のホルガとは何か?を世に問う意欲作です。
これがトイカメラなのか?これがホルガの作品なのか?トイカメラというジャンルへの先入観を覆す、光あふれる光景がギャラリーに展開されます。


(制作意図)

今回も昨年に引き続き、ホルガの特長として持てはやされるピンボケ、手ぶれ、光線漏れといった「偶然性」による効果をすべて排除し、「マトモな写り」を突き詰めて撮影しました。
また、ホルガでは定番とされる6x6サイズ(正方形)すら放棄し、ホルガではほとんど見向きもされない645サイズ(長方形)で撮影しています。
偶然をそぎ落としたその先に残ったもの、それが真の「ホルガらしさ」ではないかと意図し、制作に臨みました。カラープリント56点を展示致します。


(作者プロフィール)

吹雪大樹(ふぶきたいじゅ)・1971年大阪生まれ
ホルガ会主宰・ギャラリーアビィ代表
1999年にトイカメラと出会い、ホルガを中心に作品発表を続ける。世界最大規模のホルガ専門写真サークル「ホルガ会」を設立するいっぽう、アートスペース「ギャラリーアビィ」を運営。トイカメラ文化のさらなる発展を目指し、日々奮闘しています。新聞雑誌TV・海外メディアなど、取材多数。


(ホルガカメラについて)

重さ200グラム、レンズまでプラスチック製。中国で製造され香港から世界中に輸出されているキングオブトイカメラです。シンプルかつアバウトな構造が引き起こす不思議な写りが人気を呼び、世界中にたくさんの愛好家がいます。

(会場風景)


645判・ガラスレンズにフォギーフィルター、それが今のスタイル。


少しバランスを崩してレイアウトした写真たち。
日々のことって、何気なくて、そして美しい。


木漏れ日が溢れる光景をA1サイズ特大パネルに。
写真の大きさを不揃いにしてリズム感を出します。


椅子に座って全体を見渡すとちょうどいい高さになっています。


ミニテーブルの上には3つのブリキ缶。
中に何が入っていたかは観に来た人のみぞ知る。。。


昨年同様、CD−ROMの作品集をつくりました。
写真から光が溢れることをモニターを通して観て欲しいのです。


写真カードは18種各1枚限定で。

1つの波がうねるようなイメージで
会場全体に写真を配置しています。


人生、山あり谷あり。
いろんな浮き沈みや、好い事、悪い事が積み重なって、
それが自分自身、そして明日へと繋がっていくんだ、
そんな気持ちを込めています。


昨年の個展が半年間で40本以上撮影したのに対して、
今年はたった3日間で9本だけの撮影です。


1コマ1コマ、確信をもってシャッターを押す事。
そうすれば失敗は消え去り、イメージ通りの光景を残せます。


いまはトイカメラを「楽しむ」ことがブーム。
それを「表現する」手段として推し上げたいのです。


「ブーム」から「ジャンル」へ定着させるために
今後の道筋を僕の作品で表す事ができれば、と思っています。


私たちは美しい日々の中に生きている。
そのすべてをホルガで残したい。


日々は光に溢れている。
それが、素晴らしき世界。


ゴールデンウィーク期間にも関わらず、近隣、遠方から
たくさんのご来場をいただき、ありがとうございました。
多くの方に僕の気持ちが少しでも伝われば、嬉しいです。

来年の吹雪大樹新作個展もどうぞご期待ください!